映画[ リアリズムの宿 ]ダメ男たちの珍旅行 | アロハ坊主の日がな一日

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映画[ リアリズムの宿 ]ダメ男たちの珍旅行
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    [リアリズムの宿] ブログ村キーワード
    映画[ リアリズムの宿 ]を鑑賞。

    山下敦弘監督の“ダメ男三部作”の最後となる作品。つげ義春の同名コミックと「会津の釣り宿」を現代風にアレンジしている。よくみると[ リンダリンダリンダ ][ 松ヶ根乱射事件 ]などではおなじみの、主人公たちがあぜ道を歩く(あるいはチャリをこいでいる)牧歌的な光景は、この作品から生まれている。


    りありずむの宿
    (あらすじ)駆け出しの脚本家・坪井(長塚圭史)と、同じく駆け出しの映画監督・木下(山本浩司)は、顔見知りではあるが友だちではない微妙な間柄。旅行を計画した共通の友人・船木(山本剛史)が遅刻した為、仕方なくふたりで温泉街を旅することになった彼らだったが、あてをつけていた旅館は潰れていた。このまま野宿するわけにもいかず、すぐに新たな宿をみつけたはいいが・・・。

    この映画は、何度も観ても面白い。顔見知りだけど、友だちというほど勝手知ったる仲ではない坪井と木下の微妙な関係をうまく突いて、独特の間で感度のいい笑いを作り上げている。一見すると、29歳童貞男、木下の驕慢さと卑屈さを兼ね備えたダメっぷりに注目が集中しそうだが、いやいやソレヨリモ・・・実際は黙っていると男前なのに、人一倍被害に合う運の悪さを持つ坪井のほうがはるかに面白い。定食屋で、ひとりだけ注文した品がなかなか届かない。ひとりあせる坪井。運ばれてきたと思ったら、違う品が運ばれてくる。その時の彼は、切れるでもなくやり過ごすでもなく、心の動揺が隠しきれず、傍若無人な店員のやり方に泣き寝入り。男前がテンパったり、焦ったりしている様はやっぱりおかしい。

    しかし考えてみると、つげ義春が描いた時代背景でこの映画を作っていたら、さぞかし切ない映画になったことだろう。つげの原作にも登場する後半シーンで坪井・木下二人が泊まることになった生活臭たっぷりの民宿なんて、このコンビで、この時代でなかったら、あそこまでのとぼけた雰囲気は生まれなかったはずだ。

    なにはともあれ、ダメ男の映画というと、ひと皮むける成長譚というのが定番だが、あくまで彼らは自分らしさを失わず旅をして、その間にちょっと喧嘩したり、心を躍らせるイベントに出会ったりと・・・日常よくある小旅行っぽさが坪井・木下の人間としての矮小さにピッタリで、とても微笑ましく、ほっこりとする映画なのである。音楽くるりの「家出娘」もこの作品の空気感にマッチしていた。

    <関連>
    ・[ ばかのハコ船 ]のレビューはこちら
    ・[ どんてん生活 ]のレビューはこちら
    ・[ ピーカン夫婦 ]のレビューはこちら
    | 映画(日本) | 22:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
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