2010.09.19 Sunday
映画[ ちょんまげぷりん ]奥向きのご用は、拙者がお引き受けいたす
映画[ ちょんまげぷりん ]を池袋で鑑賞。
女子高生や女子大生ばっかりだろうな、と思っていたら、意外や意外、娘と母という親子カップルが多かった。主演の錦戸くんには、どことなく(男前だが)おっさんのような落ち着きがあるから、二極化したファン層もうなづける。今回彼の役どころは、常に背筋をのばし、礼儀を重んじる、江戸時代に生きる骨太な侍で、彼の特長が存分に活かされている。
監督は[ ルート225 ][ ジャージの二人 ]など味のある小品づくり定評のある中村義洋氏。もともと「ふしぎな国の安兵衛門」というタイトルだったのが、文庫化にともない、「ちょんまげぷりん」に改変したとのこと。このおふざけなタイトルには、一本とられた感じだ。
女子高生や女子大生ばっかりだろうな、と思っていたら、意外や意外、娘と母という親子カップルが多かった。主演の錦戸くんには、どことなく(男前だが)おっさんのような落ち着きがあるから、二極化したファン層もうなづける。今回彼の役どころは、常に背筋をのばし、礼儀を重んじる、江戸時代に生きる骨太な侍で、彼の特長が存分に活かされている。
監督は[ ルート225 ][ ジャージの二人 ]など味のある小品づくり定評のある中村義洋氏。もともと「ふしぎな国の安兵衛門」というタイトルだったのが、文庫化にともない、「ちょんまげぷりん」に改変したとのこと。このおふざけなタイトルには、一本とられた感じだ。
(あらすじ)シングルマザーのひろ子(ともさかりえ)は、息子の友也(鈴木福)と二人暮らし。ある日、二人は侍の恰好をした木島安兵衛(錦戸亮)と名乗る男と出 会う。安兵衛はどこに帰ればいいのかわからないと言い、しばらくひろ子の家に居候することになる。安兵衛は、居候のお礼として家事を全部引き受けると言い 出し、料理や掃除を完璧にこなしてくれた。ある日、病気になった友也のために、安兵衛はプリンを作ってくれた。それをきっかけに、安兵衛はお菓子作りに目覚め…。(gooより)
「ちょんまげぷりん」。なんともふざけたタイトルだ。180年前の江戸から現代へタイムリープしてきた骨太な侍、木島安兵衛の落ち着きの中にも見え隠れする戸惑いや、謎の侍に遭遇したひろ子・友也親子の仰天ぶりがコミカルに描かれており、タイトルそのままに序盤はとにかく面白い。安兵衛が発する武士言葉のギャップもいいが、息子・友也の驚くシーンや号泣するシーン、ちょんまげが動くのがちらりと見えたりするシーンなどのアクション場面がくすりと笑える。
主人公の安兵衛を演じた錦戸の老成したたたずまいは、「武士の一分」でキムタクよりも本物っぽく、ひろ子を演じたともさかりえは、シングルマザーとしての切実さとたくましさ、そして女性としての可愛さを見事に表現していた。さらに今回掘り出し物とも呼べる、息子を演じた鈴木福は昨今人気の子役の中でも、群を抜いた演技力で注目に価する。ひとつの映画で3回も泣くシーンがあるというのは、大人の役者であろうと難のあることなのに、それを苦もなくこなしてしまう。おそるべしだ。
映画は、中盤から予想以上に深みのあるヒューマンドラマへと転調していく。それも決して無理がなく、見応えさえ感じるほどだ。
序盤は、ひろ子・友也親子の他者からの視点で東京に迷い込んだ侍・安兵衛を描くことでコメディタッチになり、その後は安兵衛にフィーチャーしていくことで、侍としての矜持をもった彼の生き様にふれ、感動的なストーリーへと昇華されているのだ。
予定調和な結末ではあるが、口にした約束は必ず守るという男気あふれる侍スピリットが表れているとみれば、まんざらでもない。しかし、できれば「江戸阜凛」は「ちょんまげぷりん」であってほしかった。
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P.S.今回、中村監督が率いるスタッフ陣の略歴をみると、意外にもほとんどが、今まで中村監督と組んだことがない人ばかりで驚いた。撮影の小林元氏、照明の堀直之氏、編集の森下博昭氏・・・。
記憶に残るシーンが多いので、てっきり慣れ親しんだ中村組のスタッフさんばかりと思っていたのに。初めてのスタッフで、この安定感のクオリティは、さすが中村監督だ。
「ちょんまげぷりん」。なんともふざけたタイトルだ。180年前の江戸から現代へタイムリープしてきた骨太な侍、木島安兵衛の落ち着きの中にも見え隠れする戸惑いや、謎の侍に遭遇したひろ子・友也親子の仰天ぶりがコミカルに描かれており、タイトルそのままに序盤はとにかく面白い。安兵衛が発する武士言葉のギャップもいいが、息子・友也の驚くシーンや号泣するシーン、ちょんまげが動くのがちらりと見えたりするシーンなどのアクション場面がくすりと笑える。
主人公の安兵衛を演じた錦戸の老成したたたずまいは、「武士の一分」でキムタクよりも本物っぽく、ひろ子を演じたともさかりえは、シングルマザーとしての切実さとたくましさ、そして女性としての可愛さを見事に表現していた。さらに今回掘り出し物とも呼べる、息子を演じた鈴木福は昨今人気の子役の中でも、群を抜いた演技力で注目に価する。ひとつの映画で3回も泣くシーンがあるというのは、大人の役者であろうと難のあることなのに、それを苦もなくこなしてしまう。おそるべしだ。
映画は、中盤から予想以上に深みのあるヒューマンドラマへと転調していく。それも決して無理がなく、見応えさえ感じるほどだ。
序盤は、ひろ子・友也親子の他者からの視点で東京に迷い込んだ侍・安兵衛を描くことでコメディタッチになり、その後は安兵衛にフィーチャーしていくことで、侍としての矜持をもった彼の生き様にふれ、感動的なストーリーへと昇華されているのだ。
予定調和な結末ではあるが、口にした約束は必ず守るという男気あふれる侍スピリットが表れているとみれば、まんざらでもない。しかし、できれば「江戸阜凛」は「ちょんまげぷりん」であってほしかった。
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記憶に残るシーンが多いので、てっきり慣れ親しんだ中村組のスタッフさんばかりと思っていたのに。初めてのスタッフで、この安定感のクオリティは、さすが中村監督だ。