映画[ 風が強く吹いている  ]強さを知ったチーム男子 | アロハ坊主の日がな一日

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映画[ 風が強く吹いている  ]強さを知ったチーム男子
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    映画[ 風が強く吹いている  ]をシブヤで鑑賞。

    三浦しおんの小説の映画化である。舞台は正月の風物詩でもある箱根駅伝。マラソン選手としてほぼ無名な若者たちが、可能性が限りなくゼロに近い「箱根駅伝」出場という目標をかかげ、仲間たちとの友情そして絆を通して、自分の可能性を見出していく青春スポーツドラマだ。

    実にすがすがしい。
    かぜがつよくふいている
    いまどき珍しい爽朗さを持った男たち。 若者に特有の狡さや妬みなどの負のオーラを全く感じさせない。外見だけならケチもつくが, チームとしてみれば、なぜか魅力的に見えてしまうやろうたち。 これぞ“チーム男子”だ!, なんの利益にもならないことをただがむしゃらに打ち込む子どものような姿に惚れるか、女性にとって近寄りがたい男だけの汗臭世界に萌えるか、駅伝を知らない女子たちもきっと楽しめる。

    天真爛漫な双子、日本人離れしたたくましい黒船級の留学生、浪人2年&留年2年のヘビースモーカー、名前負けしているくらい平凡な大学生“神童”、漫画オタク、論理派思考で、在学中に司法試験に合格した秀才、クイズ番組に一度もでたことがない小心者の雑学王など、 原作は未見だが、チームにこれだけ個性的なキャラが揃えば、面白くないはずがない。映画も、そうしたキャラを十二分に表現したプロットになっている。冒頭の主将ハイジがカケルに企てたコミカルな“食い逃げ”シーンからしても、まっすぐなカケルの性格や、ハイジの器の大きさが感じられる。でも、あのハイジの赤い帽子はなんなのだろう。はじめて知った小出恵介は、あのルックスがあっても野球帽以外は似あわないことを。

    いまどきの勝利の方程式は“徹底した管理体制のもとでの、(選手同士の)サバイバル”だ。駅伝だけでなく、野球しかり、サッカーしかり。しかしこの映画はそのスポーツの鉄則に反するかのように正反対の方法で、初の駅伝出場を目指すというのが面白い。世の中のレールから外れてしまった若者たちが、敗者復活戦のように立ち上がってくる姿も胸のすく思いがする。

    自分や仲間たちのふがいなさに、葛藤する彼ら。なかなかタイムのあがらない王子をなじるカケルに、ハイジが教えさとすシーンが、とてもいい。
    “信頼する”というのは簡単だけど、そこには“待つ”という自分の強さも試されているんだよな。

    出演者のランニングスタイルは、ランナーとしての風格ある走りでそれだけでも、観る者を圧倒する。またカメラワークも、前方から、後方から、ひきのアングルから、ヘリコプターの鳥瞰アングラからと、“走ること”を中心に据えて映画として、徹頭徹尾撮り続けている。ここまでこだわりのある作品も、最近では珍しい。

    3万人のエキストラと、40か所に設置されたキャメラによる箱根駅伝のシーンは、彼ら若者が目指すに十分値するスケール感はあった。大森監督の初作品。監督経験がないだけにスタッフが一丸となってそれを補い、完成させたような作品ではあるが、展開は予想できる内容で新しさを感じるようなものはなかったのが残念だ。

    しかし“速さではなく強さ”――。作者があるいは、脚本家であり監督が一番いいたかったであろうメッセージは伝わってくる映画にはなっている。
    個人的には、女子に寛政大学陸上部員の中で、一番好きな男子をぜひ聞いてみたい。もちろんハイジを抜いて・・・。
    | 映画(日本) | 23:38 | comments(1) | trackbacks(1) |
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    | - | 2009/12/19 11:44 AM |
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    映画『風が強く吹いている』
    【11月3日特記】 映画『風が強く吹いている』を観てきた。見ようかどうしようか迷っていた面もあったのだが、「三浦しをんの原作に非常に忠実に作ってあって面白い」という信頼できる知人の映画評に押されて見に
    | trivialities | 2009/12/16 10:29 AM |