映画[ 20世紀少年 最終章・ぼくらの旗  ]ダークラスーダラに酔いしれる | アロハ坊主の日がな一日

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映画[ 20世紀少年 最終章・ぼくらの旗  ]ダークラスーダラに酔いしれる
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    映画[ 20世紀少年 最終章・ぼくらの旗  ]を吉祥寺で鑑賞。
    第2章が面白くなかったので、あやうく見逃してしまうところだった。

    原作者自らが、脚本をてがけた「20世紀少年」の集大成にふさわしい出来栄え。すべてを観終えて、今思えば、第1章、第2章、最終章という3つでひとつの物語と考えれば、第1章と第2章だけで評価するのはナンセンスなのかもしれない。そういってもおかしくないくらい、最終章は面白かった。

    二足歩行ロボット、UFO、そしてともだちタワーなど、異様な“ともだち”の世界を作り上げた見事なCG、虚の迫力。そして、1万人のエキストラが入ってのコンサートは、本物だけが持つ実の勢い。最近観た邦画とは比べものにならないほど、圧巻のパワーである。
    最終章は、ともだち暦3年の2019年。世界大統領として君臨する“ともだち”に支配され、殺人ウイルスがまん延した東京が壁で分断された時代から始まる。都民の行動は完全に制限された中、カンナ(平愛梨)らは反政府組織として武装蜂起。ともだちは、「8月20日正午、人類は宇宙人に滅ぼされる。私を信じる者だけが救われる」と予言する。時を同じくして、関東の入口、川越の関所を越えようとして矢吹丈(唐沢寿明)と名乗る男が、突然現われる。彼はいったい・・・。そして日本は滅亡の危機から救われるのか。

    無数の登場人物が、激しい出入りを繰り返すこの映画は、一歩間違えば、退屈と混乱を招きかねないものである。第1章、第2章に関しては、そんな思いを感じないわけではなかったが、最終章の本作に関してほぼ無縁に等しかった。

    [ 最終章・ぼくらの旗 ]は、 カンナ、ヨシツネ、オッチョさらに、ケンジ、キリコと主要人物が全員登場し、彼らは有機的につながりをもたせながら、今にいたるまでの足跡をプレイバックしていく。たしか原作も同様な手法だが、改めて映像としてみたら、スケール感を表現し、そして効率的なストーリー運びを可能にしており、お見事と感心するしかなかった。一見、単調な手法に思えるが、蝶野(藤木直人)や、漫画家・角田(森山未来)など原っぱのメンバー以外のメンツによる足跡も加わり、時間という重みや、ケンジの存在感がより増しているのだ。

    スケール感でいえば、原っぱのメンバーと、その他周囲の人たちにより構成されていた原作の漫画と異なり、映画では“ともだち”の支配下にいる市民
    や地球防衛軍の一員など数多くの市井の人たちが登場する。特に地球防衛軍の一員として、“気まじめさ”が売りの高嶋政伸と、その対極にいるロンブー淳というキャスティングが興味深い。権力の前では、どんな人間もしたがってしまうような風刺っぽさがあり、堤監督の遊び心が感じられる。

    本作では原作と異なる“ともだち”の正体を作り出しているが、個人的には賛成だ。マンガが終わって久しいことを考えると、その間に原作者に新たな考えが生まれても不思議ではない。
    ケンジと“ともだち”との決着は、万丈目(石橋蓮司)に邪魔されるが、
    例の基地を神様(中村嘉葎雄)にボーリング場を建てられて壊されたように
    かれらの世界は、つねに大人たちに邪魔をされる。このもどかしさののこる決着によって、エンドロール後のシークエンスが重要な意味をもつことになる。そして、こちらも原作とは違う新たな解釈の、ラストのシークエンスがひじょうによかった。これがなければ、この作品は人の記憶にそれほど残るものにはならなかっただろう。「ぼくが、20世紀少年だ!」と、カンナに向かってともだちが言った理由が、ラストのこのシークエンスでようやくわかるのだ。
    | 映画(日本) | 23:38 | comments(0) | trackbacks(4) |
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    20世紀少年 -最終章-
    友達と笑いあおう!!  
    | Akira's VOICE | 2009/11/05 10:22 AM |
    20世紀少年<最終章>ぼくらの旗
    『20世紀少年<最終章>ぼくらの旗』は、浦沢直樹さんの長編漫画「20世紀少年」と完結編である「21世紀少年」の2作を、邦画史上初の3部作で実写映画化したうちの最終章です。先日、劇場に観に行きました。●導入部のあらすじと感想
    | yanajunのイラスト・まんが道 | 2009/11/05 10:13 AM |
    映画 「20世紀少年  <最終章> ぼくらの旗」
    3部作の最終章、いよいよ公開です。 漫画も全巻揃えて読破、待ちに待っていましたが原作とは違うエンディング? 作者も納得の出来栄えだと...
    | ちょっとひとことええでっかぁ―♪ | 2009/11/04 8:13 PM |
    20世紀少年 最終章 ぼくらの旗
     『もうひとつの 結末。 もうひとりの ともだち。』  コチラの「20世紀少年 最終章 ぼくらの旗」は、浦沢直樹によるベストセラーコミックを3部作構成で実写映画化し、昨年夏に公開された「20世紀少年 第1章 終わりの始まり」、今年初めに公開された「「20世紀少
    | ☆彡映画鑑賞日記☆彡 | 2009/11/02 6:33 AM |