映画[ 不灯港 ]オトコの幸せって、一言でいうとなんだ! | アロハ坊主の日がな一日

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映画[ 不灯港 ]オトコの幸せって、一言でいうとなんだ!
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    映画[ 不灯港 ]を渋谷ユーロスペースで鑑賞。

    今年も、この季節がやってきた。
    新たな才能を育成するために作られたPFF(ぴあフェスティバル)スカラシップ。今回で、第18回を迎える。
    過去、橋口亮輔、矢口史靖、園子温、古厩智之、内田しんじ、熊切和嘉など、このスカラシップで商業長編処女作を手がけた監督は、これを機に次々と活躍の場を広げてきた。これに選ばれるということは、若手にとっては名誉なことなのである。
    で、今回[ 不灯港 ]を手がけた内藤隆嗣監督は、東京都立大学、理学部数学科卒業の、理系出身という異色な経歴を持つ。さらには、自主映画経験もほとんどなく、ちょうど2作目に作った[ MIDNIGHT PIGSKIN WOLF ]がぴあフェスティバル2006で企画賞を受賞。それがきっかけで、スカラシップの権利を獲得し、長編デビューとなったのだ。運がいいのか、天才なのか。久しぶりに楽しみな作品だったのだ。

    <あらすじ>
    寂れた港町で漁師として働く万造(小手伸也)。平屋の一軒家に一人暮らしで独身、一人で料理して一人で食べる。たまの楽しみといえば、スナックで酒を飲むこと。町役場主催のお見合いパーティに参加するが、寡黙な性格がアダとなって惨敗…。そんなある日、知らないうちに家に上がりこんでいた美津子(宮本裕子)に惹かれるようになる。彼女のために全てを投げうち、これまでの人生で一番の幸せを噛みしめるが、幸福な日々は長くは続かなかった…。(gooより)

    くさい!かなりくさかった!
    しかし万造という時代錯誤なキャラが作り出す、
    TVなどで見るお笑いとは一味違うズレたユーモアが、
    独特な世界観をなしており、面白い。

    真っ赤なほっかむりに、赤いバラ・・・。
    野暮で無骨な彼が考えそうな、女性を口説くダサい必須アイテム群。
    彼女と親しそうに話す男性がいたら、自分の仕事を二の次にして
    それを邪魔する彼のジェラシーある、子供のような行動。

    はじめこそそれほど面白味を感じないが、
    次第に、彼のまっすぐな言動が、コミカルな味わいを見せてくれるのだ。

    さらに、ストーリーもちょっとひねりがきいている。
    嫁を見つけるために場末のバーに通いづめ、集団お見合いにも参加したりと、奮闘した万造に、予期せぬ闖入者が登場し、展開が一変。
    この味付けも、意外性があって楽しめるのだ。

    自宅で集団お見合いの自己紹介用のビデオカメラに、緊張の面もちで話す万造の背後に、押入れからのぞく美津子、と連れ子のまさおが映っていて、それを、お見合いのパーティ―で見て、万造が二人の存在を知ることになるのだ。

    食事は3人でいつも一緒、寝る時はつねに川の字。休みには弁当をもってドライブに出かけたりと、万造が夢にまで見た楽しい生活が始まるのだが・・・。
    ここは予定調和な展開だが、寡黙な万造に次第にジェラシーなどの心情の変化があらわれ、スリリングなシーンとなってくる。

    そりゃそうだわね。嫁が欲しいという願う万造と、ゆっくりと寝食できる場所を探していた美津子。それぞれの異なる思いではじまった生活なのだから、いつ二人の間が決壊してもおかしくはないのだ。

    自由奔放な美津子と無骨な万造という間で、二人のやりとりを見守るまさおという存在が、実は本作のキーポイントだったのだ。求めていた理想の生活とはまったく違うが、それでも幸せな生活を手に入れる万造。
    “幸せ”というものを、彼はまさおによって、改めて気づかされたのだ。
    同じ恰好をして二人で、漁に出る姿は、とても微笑ましい。

    オフビートで、ゆるやかなハードボイルドコメディ。これが、内藤隆嗣監督ワールドなのだろう。二転、三転するストーリーは、万造という独特キャラがつくる独特の世界観により、違和感がなく、逆に楽しめる。次回作も、ぜひ観たいものだ。

    意味深なラストシーン、お見逃しなく。
    | 映画(日本) | 23:21 | comments(0) | trackbacks(0) |
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