映画[ 斜陽 ] | アロハ坊主の日がな一日

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映画[ 斜陽 ]
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    映画[ 斜陽 ]をK's シネマで鑑賞。

    この時代にピッタリな作品だと思っていたら、
    太宰治生誕100年なんだよな。

    撮影を姫路、岡山、三島など、さまざまな場所で行っていることと、生誕100年記念作品ということで、そこそこの収益をあげそうだ。

    主演は[ 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ ]以来、スクリーンでとんと観なくなった佐藤江梨子に、最近スクリーンでちょくちょくみるようになった温水洋一。

    監督は秋原正俊。秋原監督の全作品を、サンプリングCD制作などもてがけている映画制作会社「カエルカフェ」が、行っており、今回も制作・配給・広告と一手に担当しているようだ。Webサイトやチケット販売なども、他の作品と違っていたのもそのためか。
    しゃよう
    これだけの文学を大手でなく小規模の映画制作会社がやるのであれば、
    原作にはないツイストのある展開が欲しかったというのが正直なところだ。

    文学としての格式というものを、作り手として大切にするのもわかるが、
    小説をそのまま映像化したところで、観る側に何の楽しみが得られるものか。

    小説では主人公のかず子の心情が多くを占めるこの作品は、
    映像にすると、特に起伏が少ないのだ。

    昭和20年代の話を、現代風にアレンジしたり、
    かず子を佐藤江梨子が演じ、彼女が恋する上原二郎を温水洋一が演じるという
    『美女とオヤジ』カップルで、妙な可笑しさを醸し出したり。
    工夫は観られるが、太宰治の小説[ 斜陽 ]の本歌の域をこえない。

    この小説『斜陽』は、太宰の愛人をモデルにして書かれた作品ではあるが、
    すべての登場人物には、太宰本人が投影されているといわれている。

    弟・直治は太宰の初期時代、かず子は中期で、
    自堕落な小説家・上原は自殺未遂を繰り返した末期の彼である。
    友人などではなく小説家が心から共感できる自身の中にある
    キャラクターから、この作品を生み出したのだ。
    であるなら、時代を現代風に変えるだけでなく、かず子や母、そして弟ら斜陽家族の背景を徹底的に描くべきだったのではないだろうか。すれば、もっとひねりのある現代風[ 斜陽 ]ができたはずだ。
    映画はやはりコンテンツが命。戦略は大切だが、それだけでは長くは続かないのだ。
    | 映画(日本) | 20:18 | comments(0) | trackbacks(1) |
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    斜陽:私にリアリズムはありません K's Cinema
    太宰の生誕100周年でヴィヨンの妻とかパンドラの匣とか何本か作られているけど、文芸物は、はずしが多いんだよな。 とはいえ「秋深し」の佐藤江梨子は良かったんで期待して見てきました。 タイトル:斜陽 監督:秋原正俊 出演:佐藤江梨子/温水洋一/伊藤陽佑/真砂皓
    | 気ままに映画日記☆ | 2009/09/17 10:27 PM |