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<< ふとん | main | 映画[ ブラインドネス ]白に包まれる心の闇 >>
映画[ 天国はまだ遠く ]
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    映画[ 天国はまだ遠く ]を渋谷シネマセゾンを鑑賞。
    [ 幸福な食卓 ]の瀬尾まいこの同名小説の映画化。
    監督は『夜ピク』の長澤雅彦。
    前作の[ 夜のピクニック ]と同様に、じんわりと後からしみわたる語り口が、昨今のカタルシスな作品が幅をきかせる邦画のなかでは異色である。



    深刻な面持ちの若い女・千鶴(加藤ローサ)が、ひとり降り立った駅からタクシーに乗り込む。人のいない奥地へ連れて行ってほしいと告げて到着したのは“絶景の宿 民宿たむら”。見るからに主人らしくない青年・田村(徳井義実)に迎えられ、部屋に落ち着くと意を決して大量の睡眠薬を飲む。二度と目覚めない深い眠りについたはずだった。ところが、さんさんと降り注ぐ朝日で目覚めた千鶴を待っていたのは食欲をそそる朝食の匂いだった(gooより)


    人間は、合理的ではなく不条理なものなのだって、つねづね思っている。好きなのに嫌いと言ったり。いたたまれない気持ちでいるのに、無性にHがしたくなったり。

    この映画はスローフード&スローライフ。豊かな自然と身体が喜ぶ食材によって、生まれ変わるOLのお話だが・・・・、でもこの映画の本当の良さはそこではない。

    理屈や常識だけでは生まれない「人の滑稽さ」を描こうとしてるように思われる。例えば、自殺をしようと思って、大量の睡眠薬(錠剤)を飲んだ千鶴が、数日後に朝食のおいしい香りに誘われて起きだして、嘘のように朝ごはんを大食いするといったような・・・・。客観的には「そんなバカな・・」ということも、意外と人間ならそんな「納得できない」行動をとっているのがほとんどだったりする。監督は、そうした、決して紋切型のキャラにならない、人の本質を撮りたかったのではないだろうか。

    「滑稽さ」は民宿の店主・田村にも共通しており、千鶴が夜中にお客としてはじめてその宿を訪れたとき、田村はのぼっーとして、店主にあるまじき態度で迎え入れる。彼もまた心にトラウマを抱えるが、第一印象では決してそう見えない。人の悩みや苦しみって、日々感じているものなんかじゃなくて、突如として、発作のようにその人の心によみがえってくるものなのだ。

    映像表現でいえば、もうひとつの主役ともいうべき豊かな自然など、千鶴と田村をとりまく環境は、樹木や葉の濃淡がクリアに表れるような色調が、すばらしかった。そして“絶景の宿 民宿たむら”や、ピアノが捨てられていた廃家、田村の恋人がなくなった橋などを、存在感のある映像として撮影した、カメラワークも秀逸だった。

    作品としてはいい仕上がりだと思う。徳井義実の田村も頑張っていた。しかし、千鶴の加藤ローサははたしてよかったのか?自殺するように見えない人が、一番危ないとはいうが、でも最後までしっくりこなかった。オイラも紋切型にはまっているのかも。みなさんは、この映画をどう観たのだろうか。
    | - | 00:48 | comments(2) | trackbacks(2) |
    コメント
    Agehaさんへ
    いつも、丁寧なメッセージありがとうございます。
    映画のアウトラインを追わぬまま、ほぼ感想だけを
    のせているので、Agehaさんのコメントは私だけでなく他のユーザーにも参考になると思います。

    よくある自殺者の話とは、ちょっと違う風味を出しているのが、本作は面白いんですよね。監督は、
    それをうまく活かしながらも、ちゃんと本質に近づこうと試みた感が、この映画から伺えますね。

    死と向き合う時って、深刻な反面どこか、実は普段のすの部分が抜けない所ってあるかもしれませんね。
    | アロハ坊主 | 2009/01/30 12:28 AM |
    もともとは、千鶴が
    自殺するためにやってきた町で
    人やら自然やらに囲まれて再生していくという
    だけ・・の話だったように思いますが。

    レビューで書いたんですけど、
    精神的に追い詰められて逃げてきたひとが
    はたして食べ物と環境だけで救われるのか?
    人は人と接してはじめて生きていく力を
    取り戻すんじゃないかと、
    ・・迷惑かけてるようで千鶴もまた
    そこにいるひとになんらかの影響を与えてしかりで
    そういうところを映画では描きたかったと。

    睡眠薬をもってはきたが、
    自殺するにあたっての知識がないことが
    そもそも天然でせっぱつまった感がないのが
    実はかわいかったりする。
    千鶴の再生物語・・だったはずが
    千鶴が村人を良くも悪くも引っ掻き回したストーリーでワタシは妙になごんでしまいました。(笑)

    徳井さんキャ〜〜〜♪で
    ちょっと盛り上がりすぎましたが。(笑)
    | Ageha | 2009/01/29 5:41 PM |
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    天国はまだ遠く:生きている、私生きている シネセゾン渋谷
    予告編がよかったんで見てきました。チュートリアルの徳井は普通の話をさせるといい男やね。どんどん映画出てよ。 タイトル:天国はまだ遠く 監督・脚本:長澤雅彦 出演:加藤ローサ/徳井義実(チュートリアル)/河原さぶ/絵沢萠子/郭智博 /宮川大助/南方英二/藤澤
    | 気ままに映画日記☆ | 2009/01/10 3:02 PM |
    映画『天国はまだ遠く』
    【11月23日特記】 映画『天国はまだ遠く』を観てきた。主演は加藤ローサとチュートリアルの徳井義実である。残念ながら僕があまりそそられる顔合わせではない。それでも見に行ったのは監督が長澤雅彦だったから
    | trivialities | 2009/01/10 10:40 AM |