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映画[ それぞれのシネマ カンヌ国際映画祭60回記念製作映画 ]世界の巨匠による、3分間の瞬間芸
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    映画[ それぞれのシネマ カンヌ国際映画祭60回記念製作映画 ]を渋谷ユーロスペースで鑑賞。

    待ちに待った作品で、ようやく観ることができた。昨年の東京フィルメックス映画祭で観る予定だったのに、仕事でいけなくてくやしい思いをしていたからだ。32人の映画監督が“映画館について、自由なイマジネーションで3分間の短編映画”を作った。本作は、そのオムニバス映画。監督は、ロマン・ポランスキー、ラース・フォン・トリア、チャン・イーモウ、ヴィム・ヴェンダースなど世界が誇る名匠、巨匠ばかり。ちなみに日本からは北野武が参加している。

    監督たちに与えられたのは、“あなたたちにとって映画館とは何か”というテーマだけ。それゆえ、おバカなもの、シニカルなもの、批判的なもの、自画自賛なもの、ノスタルジーなもの、エロいものとさまざま。その中でも、オイラが特に印象に残ったものは・・・。

    ★ヴィム・ヴェンダース監督の[ 平和の中の戦争 ]。長年行われていた内戦後のコンゴでは戦争映画[ ブラックホールダウン ]を上映されており、それを見入る子供たちの姿を描いている。怖がりながらも、暗闇で目を輝かせて観ている子供たちが印象的。平和であるということよりも、(現実にあったことでも)決して抗しがたい人間の性向が、ちと恐ろしかった。

    ★ラース・フォン・トリアー監督の[ 職業 ]。自身を含め、多くの監督の気持ちを代弁したかのような作品で、ラース監督らしいといえばらしい。でも知ったかぶりで作品を語る観客よりはいいんじゃないのと、僕は思う。32本中、ずば抜けて異質な映画だった。

    ★ケン・ローチ監督の[ ハッピーエンド ]。長編作品もつねに労働者たちの視点で、描いている監督だけあって、とても現実的で、的を得たオチになっている。ロンドンのシネコンで行列に並ぶ父と子が、ホラー、アクション、コメディ、シリアスなどなど何を観るかで悩んだあげく、結局最後にはサッカー観戦を選ぶというおはなし。作り手が思っているほど、映画はエンターテイメント(娯楽)としてまだなり得ていない。そんな皮肉っぽさも垣間見られる。しかしこんな表現ができるのも、カンヌ(国際映画祭)だからこそかもね。

    映画は世界を表す鏡というが・・・・、まさにこれら32本の珠玉からは、混沌とした世界を見て取れる。3分という短い映画だからメタファーも多い。長編映画とは異なる、巨匠たちの世界への眼差しや演出の違いを比べるのは一興です。

    ★北野作品の[ 素晴らしき休日 ]。斜陽産業に従事する男(農業)と、フィルムを回せばトラブルがおこる、つぶれかけの映画館という組み合わせが笑えるけれど、そんな中でもちょっと満足して帰宅する男が切なくて、微笑ましい。他の作品と見比べると、一作だけで観るよりもはるかに面白い。
    | 映画(ショート) | 22:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
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