映画[ 天然コケッコー ]思いやりが連鎖する開放的な世界 | アロハ坊主の日がな一日

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映画[ 天然コケッコー ]思いやりが連鎖する開放的な世界
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    映画[ 天然コケッコー ]を渋谷シネアミューズで鑑賞。

    山下敦弘監督は、[ 松ヶ根乱射事件 ]に続き、今年で2作目。
    精力的に作品を手掛けてますね。
    本作は、くらもちふさこ原作の[ 天然コケッコー ]。
    くらもちさんが描く、子供たちのみずみずしい感性が
    画としてそのまんま反映されている。
    オリジナルファンにとっては、手放しで喜べる快作ではないでしょうか。
    tennen kokekko
    天然こけっこー

    あんまり書くべきこともないんですよね。
    だってこのパンフレットの写真(たぶんフォトグラファーは鳥巣佑巣子さんと東野翠れいさん)の雰囲気そのまんまなんです。

    ただ今までの山下監督作品と比べると、違うのはたしか。トマト、にわとり、カニなどのインサートショットはもちろんですが、一番驚きだったのは冒頭です。[ リアリズムの宿 ]、[ リンダリンダリンダ ]、[ 松ヶ根乱射事件 ]といい、その後の展開を象徴するような画で始まるのがつねなんですよ。
    そこには、コミカルさというか面白さが必須である。[ リンダリンダリンダ ]は、文化祭というシチュエーションなのであえて素人が撮ったような画をつくり、[ 松ヶ根乱射事件 ]では、女子のナニを子供が触っている(パンツを脱がすだったかな?)という人間の心の闇を端的に表した画で始まる。

    でも本作は、主人公、右田そよ(夏帆)が通う小さな学校校舎を様々な角度から撮ったシーンのみで、そこに[ 天然コケッコー ]のタイトルが現れるだけ。まんまなんです。小中学校を合併したこの学校の生徒たちが、この村そのものを物語っているって感じなんでしょうね。

    脚本家渡辺あやさんが、くらもちさんの大ファンらしく
    原作そのまんま(セリフが今っぽく多少変更はあるものの、
    シーンはほぼ原作通り)にして、作ったらしい。

    でもそれは当然かもしれません。
    だってオリジナルは、いいですからね。
    ひとコマひとコマが映画のワンカットにもなる構成で、
    かつ子供たち一人一人がとても豊かな感性を持っていて、
    ドラマになっていますから。

    そんな原作の良さを、山下監督はすべての出演(特に子どもたち)に対して
    平等な眼差しを送り、各人の魅力が出るように演出することで、掬い取ってます。このあたりは、監督の得意とするところ。あいからずカメラの横移動も多く、水着姿でねそばっているそよとおとん(佐藤浩市)のアングルはよかったです。

    田舎といえば、閉塞的な世界がある一方で、そよの持つ優しさの粘性(“思いやり”)のようなものが、伊吹(柳英里沙)や篤子(藤村聖子)や弟・こーたろー(森下翔悟)、そして大沢くん(岡田将生)たちに、伝染していく、いわば開放的な世界もある。言われば、そうですね。昔は、僕の田舎もたしかにこんな感じだっよなあ。本作で再認識させられました。

    そよが耳をすまして音を聞く時に流れる電子音も、マッチしとったですね。
    今回は、脚本家渡辺あやさんと山下監督のコラボの勝利です。
    DVDでは、メイキング監督を渡辺あやさんが担当しているとのこと。DVDも要チェックです。

    余談ですが、僕の席近くに3人組の高校ボーズが座ったとです。
    帰り際、「いまいち」「寝たよ」という声が・・。少年たちには、
    この面白さはまだまだわからんようですね。かわいそうに。

    ※映画のせいか文体も“です・ます”になってしまいました。あしからずデス。


    映画[ 天然コケッコー ]
    | 映画(日本) | 19:38 | comments(0) | trackbacks(16) |
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