[ ユメ十夜 ]漱石からの挑戦状 | アロハ坊主の日がな一日

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[ ユメ十夜 ]漱石からの挑戦状
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    [ ユメ十夜 ]を渋谷で鑑賞。

    明治が生んだ文豪の傑作に、昭和が生んだ10組11人の監督が挑んだ!

    実相寺昭雄、市川崑、清水崇、松尾スズキ、山下敦弘、西川美和、山口雄大など、監督は巨匠から異才まで錚錚たる顔ぶれである。本作はオムニバスの1つの完成された形なんでしょうね。しかし、そんなに目新しさを感じないのは残念だ。
    夢十夜
    ユメ十夜公式サイト

    やっぱり印象に残ったのは松尾スズキと山下敦弘ですな。
    ユメのというテーマだけに、ちょっとした異空間な話である。この類の話は、松尾スズキにとってみればお手のものなんだろう。鎌倉と現代をミックスして何とも表現できぬ新世界をつくってました。落ちもなんとも馬鹿馬鹿しい。石原良純はまさに仁王像ですな。

    馬鹿馬鹿しいといえば、やっぱ第八夜の山下作品もそうですな。
    脚本をなんと「おしゃれ手帖」の漫画家長尾謙一郎が担当。
    「おしゃれ手帖」は、ある漫画評論家が、
    「・・・内容の馬鹿馬鹿しさときたら、どうばかばかしいのか説明するのも馬鹿馬鹿しいというぐらいの馬鹿馬鹿しさなのだ」と、
    評するぐらい馬鹿馬鹿しい作品なのだ。そんなコミックの漫画家が書いた脚本なのだから、この評にも負けないくらいくだらないのだ。
    漱石(藤岡弘、)は、作品を書くために構想を練るが、一向に筆がすすまない。結局はチューブ状の不思議な生き物が浮かび、次は運慶がまた浮かんでしまって、なかなかいい案が出ないのだ。最後に旅人を眺め、でそうかなと思わせるが、結局はチューブの不思議な生き物が天から「どーん!」。という、なんとも馬鹿馬鹿しい落ちで終わる。
    2作品とも馬鹿馬鹿しいのはもちろんだがそれに終わらずに、最後にちゃんとオチがあるところにその馬鹿馬鹿しさが、余計に引き立って面白く感じるんだよな。

    しかし製作サイドからみたら、この作品を手がけることってどんな意味があったのだろうか。これだけバラエティに富んだ監督が一同に介して取り組んだのは、まあ集客のための1つの戦略だったのだろう。若者から年配者まで幅広い客層を呼び込めるディレクターだし。そう考えれば、作品の良し悪しは別にしてオムニバスの完成品としての価値はあるだろう。

    しかし1つだけ注文をつけさせてもらうと、できればもっとはじけてほしかった。本作は市川監督なら、西川監督なら、山下監督ならこう撮るだろうというのが想像できてしまうくらいの仕上がりでしかない。ショートなので、多くは望めないのはわかってはいるが、しかしせっかくのショートムービーなのだから、今までになかった異色な組み合わせによる脚本家×監督のコラボで、今までになかった作品を撮ってほしかった。これ、市川監督が作ったの?ってちょっと驚きのあるような・・。そんな実験的映画って、観てみたこともないもの。巨匠となれば、そう簡単にはできないのも百も承知だ。そこをなんとか頑張ってほしかったな。

    普段の長編作品以上にもっとオムニバスを観るのが楽しみになる。そんな作品をぜひ作ってほしいものである。
    | 映画(日本) | 00:49 | comments(0) | trackbacks(9) |
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