[ エレクション ]ワンカットにこだわる | アロハ坊主の日がな一日

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[ エレクション ]ワンカットにこだわる
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    [ エレクション ]を新宿で鑑賞。

    最近は、[ ディパーテッド ] [ あるいは裏切りという名の犬 ]
    とノワール犯罪劇の作品が多い。本作[ エレクション ]もそのひとつ。そしてどれも上質な作品だ。

    ジョニー・トー監督作品[ ブレイキング・ニュース ]は、ハマッテしまった。本作は「ギャング映画」といえばそれまでだが、他の「ギャング映画」とは明らかに違う。それは、本作には何よりも画が美しく、メッセージ性があり、監督のこだわりが表れているのだ。
    election ELECTION
    構成員5万人を数える、香港で最大の組織<和連勝会>では、2年に一度、会長選挙が行われている。候補者をめぐって内部では意見がまっぷたつに割れていた。組織に忠実なまとめ役としてのリーダーが敵任なのか、力づくで牽引するパワーリーダーが必要なのか――
    対立する候補は、“兄弟”思いで年上を敬うロク(サイモン・ヤム)と、金儲けに長け、短気で、荒っぽい手段を使うディー(レオン・カーファイ)。選挙戦の裏側では、さまざまな欲望と思惑が錯綜し、熾烈な戦いを迎えようとしていた・・・・・。
    <パンフレットより>


    ディーを演じたレオン・カーファイは、あの[ 愛人/ラマン ]の中国人の紳士と同じなのか、疑ってしまうほどの変わりようだ。ディーは、トップになるために金をばらまき、力で脅す。しかし、幹部に選ばれたのはロク。それを知ったディーは、またもや報復に出る。

    ディーが一人、山のてっぺんにウンコ座りをしてロクと携帯電話で話すシーンは、彼の今後を物語っている。その山のバックには、香港の街並みが見えることで、社会においての彼の存在が小ささが浮かび上がってくる。その山で一人(携帯に)叫んでいる姿が、無性にむなしく見える。

    ジョニー・トー監督の作品は、先に上げたメッセージ性のある美しい画ともう1つ、他の「ギャング映画」と異なる部分がある。
    それは、今しか撮れない決定的なワンカットを必ず撮ろうとしているところだ。
    例えば人を殴るシーンなら、殴る人と、殴られて血を出している人というカット割をすれば、シーンとしてはちゃんと成立する。
    しかしジョニー・トー監督は、暴力シーンなら(暗がりで)殴っているとか、弁護士を机越しに蹴っているとか、トラックに後ろから轢き殺されるなど・・・。カット割りでごまかすことなく、そのシーンをワンカットで撮っているのだ。
    これにより観ているこちらも、心を動かされてしまうし、人によっては痛みを感じて観たくないと思うかもしれない。それほど、監督の画には力があるのだ。この監督のこだわりが、作品の質もあげているといっても言い過ぎではないだろう。
    だからこそ、僕たちは引き込まれるのだから。

    しかし、1つ欠点あげればジョニー・トー監督の作品は、尺が短すぎる気がする。尺が短いのはいいのだが、中身が物足りない。本作もいきなり、エンディングを迎えた感じだ。もう30分増やせば、もっと面白くなったであろうに。残念だ。
    | 映画レビュー | 12:09 | comments(2) | trackbacks(6) |
    コメント
    隣の評論家さんへ
    ご無沙汰です。

    こんな男っぽい映画がお好きとは少々意外でした。
    [ あるいは裏切りという名の犬 ]より[ エレクション ]なんですね。キョーレツな意外性でいえば、
    [ エレクション ]ではありますね。

    次回作は、もっと面白くなることを期待しています。
    | アロハ坊主 | 2007/02/14 3:48 PM |
    こんにちわ。トラックバックありがとうございました。
    私は、この作品、とても好きです。1月に見た作品の中でベスト1に挙げました。
    アロハ坊主さんも書いていらっしゃる『ディーのウンコ座り』のシーンは、行為は強烈なんですけど画としては印象深かったんです。でも、どこがどう気に入ったのか、自分でも具体的にはサッパリわからなかったのですが。
    >彼の今後を物語っている。
    確かに、どこか空しく思えた気がします。
    ワンカットの点には全く気がつくことができませんでした。さすがですねー。
    単館上映なのに空いているなぁと思ったら、アッと言う間に終わってしまいましたよね。続編は無事に公開されるのかどうか、心配です...汗。
    | 隣の評論家 | 2007/02/13 7:37 PM |
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