2006.09.13 Wednesday 21:59
[ ハチミツとクローバー ]片思いとは身勝手なものである
[ ハチミツとクローバー ]@渋谷で鑑賞
去年は[ NANA ]、今年は[ ハチクロ ]ブームで盛り上
がった夏だった。
本作は美大生5人「全員が片想い」という切ない恋愛模様を
描いた作品。現在「コーラス」誌上で絶賛連載中、売上部数
は累計480万部を突破し、第27回講談社漫画大賞を受賞し
た、羽海野チカ原作の大人気コミックの映画化。
本作で、スガシカオとスピッツが楽曲を提供しているのは、
原作者の羽海野チカがこの作品を描き始める前にスピッツ
のアルバム「ハチミツ」と、スガシカオの「clover」 を聴い
ていたことによってコミックのタイトルが決めたかららし
い。売れる映画は、エピソードも画になるねえ。
監督は高田雅博。「KDDI」、サントリー「BOSS」など
を手がける売れっ子のCMディレクターらしいが、初めて
聞く名前だ。
去年は[ NANA ]、今年は[ ハチクロ ]ブームで盛り上
がった夏だった。
本作は美大生5人「全員が片想い」という切ない恋愛模様を
描いた作品。現在「コーラス」誌上で絶賛連載中、売上部数
は累計480万部を突破し、第27回講談社漫画大賞を受賞し
た、羽海野チカ原作の大人気コミックの映画化。
本作で、スガシカオとスピッツが楽曲を提供しているのは、
原作者の羽海野チカがこの作品を描き始める前にスピッツ
のアルバム「ハチミツ」と、スガシカオの「clover」 を聴い
ていたことによってコミックのタイトルが決めたかららし
い。売れる映画は、エピソードも画になるねえ。
監督は高田雅博。「KDDI」、サントリー「BOSS」など
を手がける売れっ子のCMディレクターらしいが、初めて
聞く名前だ。
高田雅博監督が、このコミックのテーマを自分なりに理解し
て撮っているのが、彼の演出に伺える。
美大生5人「全員が片想い」という切ない恋愛模様。この大命
題を、監督はまずアングルで魅せる。冒頭、花本研究会の集
まりで陶芸科3年生の山田あゆみ(関めぐみ)が、建築科4年生
真山巧(加瀬亮)を見つめる。あゆみ視線のアングルが、真山
を見てわかるかわからぬかぐらいの微妙さでゆれる。
続いて、建築科3年生の竹本(櫻井翔)が2階に上がり、絵を描
く少女・油絵科1年生の花本はぐみ(蒼井優)を見つけ、これま
た竹本視線のカメラが微妙にゆれる。
「全員が片想い」という主人公たちの関係を、この繰り返しと
いう形で監督は表したのだと思う。
このあとにも、はぐが一心不乱に絵を描いている姿を横から
見守る竹本と森田(伊勢谷友介)が交互に出てくるシーンや、
ストーカーまがいで建築家の原田理佐(西田尚美)を尾行する
真山を、追うあゆみという構図で繰り返し(つながり)を表す。
高田監督のうまさは、これらの繰り返しを単調に見せずに、
ギャグっぽく表したり、出会いのワンシーンとして一大イ
ベントにして変化をつける。
本作は間違いなく恋愛映画であるが、僕にとっては恋愛とい
うより青春映画という色のほうが濃い。やっぱそれは、主人
公たちに共通に感じる身勝手さにほかならない。彼らの身勝
手さが、僕にはなつかしいことこの上ない。
例えば、森田なんて典型的な輩である。8年も学校行きやがっ
て。誰が授業料を払っていると思っているんだ。と30代の大
人としては小言の7個や8個は言いたくぐらいである。
オカマの藤原画廊がパトロンになって、個展まで開いてもら
っているにもかかわらず、途中で友達たちと抜け出したり、
TVの取材にも感情を押し殺さずに、厭な事にはストレート
に行動として露にする。そんな森田の行動も、彼の生き方を
考慮すると、百歩譲って許そう。
美大生らしくない、美大生からもフツウにしか見えないと言
われる、あの竹本はどうだ。彼もまた、びっくりすることに
気持ちにストレートなのである。5人の中で、社会に一番順
応していると思えたオトコが、実に身勝手。森田がTVでイ
ンタビューを受けていると、「こんな時に、何しているんで
すか」と激情にまかせて苦言を呈する。
やっぱ若者は、こうでなくっちゃいけんのだよ。
このなりふり構わぬ、自分の気持ちに正直な(身勝手きわま
りない)行動が、森田を動かし、そして寺の境内で出会った
修復士(中村獅童)の心を揺さぶるのだ。
実はこれって、がむしゃらに作品づくりに打つ込むアーティ
スト(芸術家)にも共通で持っている素養じゃないだろうか。
本作を観て、不覚にも自分のしょっぱかった学生時代を思い
出してしまったじゃないか。イマイチという声も多い作品だ
が、ぼくはしっかりと創りこんだ映画と評価している。
さすが、河原雅彦ポイントを押さえてますな。
Hなシーンがないというだけで評価が低いのは、見方があま
りに子どもっぽくすぎないか、おすぎさん。
それだったら、辞書で「いんもう」という言葉を引いて、喜ん
でいる小学生とそう変わりませんぜ。
て撮っているのが、彼の演出に伺える。
美大生5人「全員が片想い」という切ない恋愛模様。この大命
題を、監督はまずアングルで魅せる。冒頭、花本研究会の集
まりで陶芸科3年生の山田あゆみ(関めぐみ)が、建築科4年生
真山巧(加瀬亮)を見つめる。あゆみ視線のアングルが、真山
を見てわかるかわからぬかぐらいの微妙さでゆれる。
続いて、建築科3年生の竹本(櫻井翔)が2階に上がり、絵を描
く少女・油絵科1年生の花本はぐみ(蒼井優)を見つけ、これま
た竹本視線のカメラが微妙にゆれる。
「全員が片想い」という主人公たちの関係を、この繰り返しと
いう形で監督は表したのだと思う。
このあとにも、はぐが一心不乱に絵を描いている姿を横から
見守る竹本と森田(伊勢谷友介)が交互に出てくるシーンや、
ストーカーまがいで建築家の原田理佐(西田尚美)を尾行する
真山を、追うあゆみという構図で繰り返し(つながり)を表す。
高田監督のうまさは、これらの繰り返しを単調に見せずに、
ギャグっぽく表したり、出会いのワンシーンとして一大イ
ベントにして変化をつける。
本作は間違いなく恋愛映画であるが、僕にとっては恋愛とい
うより青春映画という色のほうが濃い。やっぱそれは、主人
公たちに共通に感じる身勝手さにほかならない。彼らの身勝
手さが、僕にはなつかしいことこの上ない。
例えば、森田なんて典型的な輩である。8年も学校行きやがっ
て。誰が授業料を払っていると思っているんだ。と30代の大
人としては小言の7個や8個は言いたくぐらいである。
オカマの藤原画廊がパトロンになって、個展まで開いてもら
っているにもかかわらず、途中で友達たちと抜け出したり、
TVの取材にも感情を押し殺さずに、厭な事にはストレート
に行動として露にする。そんな森田の行動も、彼の生き方を
考慮すると、百歩譲って許そう。
美大生らしくない、美大生からもフツウにしか見えないと言
われる、あの竹本はどうだ。彼もまた、びっくりすることに
気持ちにストレートなのである。5人の中で、社会に一番順
応していると思えたオトコが、実に身勝手。森田がTVでイ
ンタビューを受けていると、「こんな時に、何しているんで
すか」と激情にまかせて苦言を呈する。
やっぱ若者は、こうでなくっちゃいけんのだよ。
このなりふり構わぬ、自分の気持ちに正直な(身勝手きわま
りない)行動が、森田を動かし、そして寺の境内で出会った
修復士(中村獅童)の心を揺さぶるのだ。
実はこれって、がむしゃらに作品づくりに打つ込むアーティ
スト(芸術家)にも共通で持っている素養じゃないだろうか。
本作を観て、不覚にも自分のしょっぱかった学生時代を思い
出してしまったじゃないか。イマイチという声も多い作品だ
が、ぼくはしっかりと創りこんだ映画と評価している。
さすが、河原雅彦ポイントを押さえてますな。
Hなシーンがないというだけで評価が低いのは、見方があま
りに子どもっぽくすぎないか、おすぎさん。
それだったら、辞書で「いんもう」という言葉を引いて、喜ん
でいる小学生とそう変わりませんぜ。

コメント&TBありがとさんです。
蒼井優ちゃんは、役者ですね。
毎回、作品によって全く異なる
一面をちゃんと見せてくれますね。
なかなかよかったんじゃないでしょうか。
では、今後ともよろしくお願いします。