2006.05.07 Sunday 23:07
[ 僕の大事なコレクション ] 個性的な造形が光る
[ 僕の大事なコレクション ]@新宿で鑑賞。
最近では、[ ヒトラー-最期の12日間 ]や
[ 白バラの祈り ゾフィー・ショル、最後の日々 ]の
ようにナチス・ドイツの実態をシリアスに描いている作
品が多い中、本作[ 僕の大事なコレクション ]は喜劇
風演出により「ナチスのよるユダヤ人大虐殺」という悲
劇を明らかにしていく異色作。
他人が見たら、なんの役に立たないガラクタを集めるの
が趣味の主人公ユダヤ系アメリカ人青年ジョナサン。
例えば、祖母の入れ歯、兄が使い捨てたコンドーム、母
のくれた1ドル札、そして祖父が遺したバッタ入りのペ
ンダントなど家族にまつわるものを集めては、ジブロッ
クに入れ、壁に貼り付け眺め、彼らに想いをはせるのだ。
![[ everything is illuminated ]パンフレット](images/collection.jpg)
最近では、[ ヒトラー-最期の12日間 ]や
[ 白バラの祈り ゾフィー・ショル、最後の日々 ]の
ようにナチス・ドイツの実態をシリアスに描いている作
品が多い中、本作[ 僕の大事なコレクション ]は喜劇
風演出により「ナチスのよるユダヤ人大虐殺」という悲
劇を明らかにしていく異色作。
他人が見たら、なんの役に立たないガラクタを集めるの
が趣味の主人公ユダヤ系アメリカ人青年ジョナサン。
例えば、祖母の入れ歯、兄が使い捨てたコンドーム、母
のくれた1ドル札、そして祖父が遺したバッタ入りのペ
ンダントなど家族にまつわるものを集めては、ジブロッ
クに入れ、壁に貼り付け眺め、彼らに想いをはせるのだ。
![[ everything is illuminated ]パンフレット](images/collection.jpg)
そこに新たに加わったのが、祖母が息をひきとる間際に
渡してくれた、祖父と謎の女性が一緒に写った写真。裏
に書かれた「アウグスチーネとトラキムブロドにて」と
いう文字を頼りに、ジョナサンは、今は亡き祖父の祖国
であるウクライナへと旅立つ。
[ 僕の大事なコレクション ]の登場するキャラクター
は、ユニークで個性的である。造形がいい。
主人公のジョナサン。大きく目に、牛乳の底のようなメ
ガネをかける主人公のジョナサン(イライジャ・ウッド)。
無口で無表情、内向的で物静か。
ジョナサンの「人探し」の通訳兼ガイドのアレックス(ユ
ージーン・ハッツ)は、アメリカ文化をリスペクトしてい
るウクライナの青年。クラブで踊ることやヒップホップ
が大好き。性格は外向的で楽観的である。彼は、アメリ
カをリスペクトしているといいながらも黒人の差別用語
をくちばしるなどちょっと間違った解釈と言葉をつかう。
ジョナサンの「人探し」として同行するアレックスの祖
父も並ではない。ポンコツ車を運転し、目が見えるのに、
「目が見えなくなった!」という偏屈者。“盲導犬”と
して犬まで飼っている。
これらの個性的な造形は、実はそれぞれが抱えている社
会問題を表している。
ジョナサンは、コミュニケーションの苦手な現代の若者
の象徴だし、アレックスは東欧のコンプレックスや閉鎖
感の表れ、アレックスの祖父の「目が見えない」は過去
を見たくないという暗示である。
若者二人は、それぞれこの旅を終えて、自己発見をする。
内向的で、物にばかり執着していたジョナサンは、人と
の結びつきの大切さを感じる。アメリカへの強い憧れを
抱き、今の生活から現実逃避していたアレックスは、祖
父のこと(行動)を素直に受け入れる。
アレックスが、この旅で出会った人たちが空港ロビーで
働いている姿に見えるのはそのつながりを感じたからこ
そだろうし、アレックスが祖父を受けいれるということ
は、ウクライナ(祖国)を受け入れようと考えが変わっ
た証でもある。
本当に、過去を振り返ることが大切なことなのだろうか。
アレックスの祖父の行動を見てそう考えてしまった。
しかし、仲間と一緒に死ぬはずだった自分が、今までひ
とり生きながらえてしまったという罪悪感に比べればよ
かったのかもしれない。僕は、その域まで未だ達してい
ない。できれば、一生達したくないが・・・。
渡してくれた、祖父と謎の女性が一緒に写った写真。裏
に書かれた「アウグスチーネとトラキムブロドにて」と
いう文字を頼りに、ジョナサンは、今は亡き祖父の祖国
であるウクライナへと旅立つ。
[ 僕の大事なコレクション ]の登場するキャラクター
は、ユニークで個性的である。造形がいい。
主人公のジョナサン。大きく目に、牛乳の底のようなメ
ガネをかける主人公のジョナサン(イライジャ・ウッド)。
無口で無表情、内向的で物静か。
ジョナサンの「人探し」の通訳兼ガイドのアレックス(ユ
ージーン・ハッツ)は、アメリカ文化をリスペクトしてい
るウクライナの青年。クラブで踊ることやヒップホップ
が大好き。性格は外向的で楽観的である。彼は、アメリ
カをリスペクトしているといいながらも黒人の差別用語
をくちばしるなどちょっと間違った解釈と言葉をつかう。
ジョナサンの「人探し」として同行するアレックスの祖
父も並ではない。ポンコツ車を運転し、目が見えるのに、
「目が見えなくなった!」という偏屈者。“盲導犬”と
して犬まで飼っている。
これらの個性的な造形は、実はそれぞれが抱えている社
会問題を表している。
ジョナサンは、コミュニケーションの苦手な現代の若者
の象徴だし、アレックスは東欧のコンプレックスや閉鎖
感の表れ、アレックスの祖父の「目が見えない」は過去
を見たくないという暗示である。
若者二人は、それぞれこの旅を終えて、自己発見をする。
内向的で、物にばかり執着していたジョナサンは、人と
の結びつきの大切さを感じる。アメリカへの強い憧れを
抱き、今の生活から現実逃避していたアレックスは、祖
父のこと(行動)を素直に受け入れる。
アレックスが、この旅で出会った人たちが空港ロビーで
働いている姿に見えるのはそのつながりを感じたからこ
そだろうし、アレックスが祖父を受けいれるということ
は、ウクライナ(祖国)を受け入れようと考えが変わっ
た証でもある。
本当に、過去を振り返ることが大切なことなのだろうか。
アレックスの祖父の行動を見てそう考えてしまった。
しかし、仲間と一緒に死ぬはずだった自分が、今までひ
とり生きながらえてしまったという罪悪感に比べればよ
かったのかもしれない。僕は、その域まで未だ達してい
ない。できれば、一生達したくないが・・・。

TB&コメントありがとうございます。
そうなんですよね。いきなり展開が変わって
シリアスと化してしまうんですよね。
こういう映画ぼくも好きなんですよ。