2005.12.31 Saturday
[ 奇妙なサーカス ]園子温ワールド炸裂
[ 奇妙なサーカス ]@新宿トーアで鑑賞。
この劇場で観ると、なぜか女優の初脱ぎ作品に出会って
しまう。前回は[ さよならみどりちゃん ]で星野真理
の初ヌードだった。そういや彼女はこの作品で第27回ナ
ント三大陸映画祭で主演女優賞を受賞したのだった。ヌ
ードだけじゃなくて、好きな人が振り向いてくれないけ
ど尽くしちゃう微妙なオンナ心をこの作品で演じていた
と思う。
今回の園子温監督の[ 奇妙なサーカス ]。この作品で
宮崎ますみが大胆ヌードを披露。彼女はこの作品撮影後、
乳がんが発覚。そして手術も無事成功したとのこと。
よかった、よかった。
今年は、園子温監督作品を2本ほど観た。それらを観ると、
作品が変わっても監督のテイストは出てくるものだという
のがよくわかる。
この劇場で観ると、なぜか女優の初脱ぎ作品に出会って
しまう。前回は[ さよならみどりちゃん ]で星野真理
の初ヌードだった。そういや彼女はこの作品で第27回ナ
ント三大陸映画祭で主演女優賞を受賞したのだった。ヌ
ードだけじゃなくて、好きな人が振り向いてくれないけ
ど尽くしちゃう微妙なオンナ心をこの作品で演じていた
と思う。
今回の園子温監督の[ 奇妙なサーカス ]。この作品で
宮崎ますみが大胆ヌードを披露。彼女はこの作品撮影後、
乳がんが発覚。そして手術も無事成功したとのこと。
よかった、よかった。
今年は、園子温監督作品を2本ほど観た。それらを観ると、
作品が変わっても監督のテイストは出てくるものだという
のがよくわかる。
1つは[ 夢の中へ ]という映画で、愛人と恋人のいる主
人公の役者の鈴木ムツゴロウ(田中哲司)が、いつの間にか
両方とケンカをし、酔いつぶれテロリストになり死にかけ
る夢の中を見る。何が夢で、何が現実かわからなくなる。
夢に現実が侵食されるのか?本当の俺はどこにいるのか?
俺はいったい何者なんだ!!まさにタイトル通りのストー
リー。
もう1本は[ ノーパンツ・ガールズ〜Movie Box-ing2〜 ]
という短編映画。主人公の3人の小学生の女の子。あまりの
強い不満で、彼女らはいつの間には体が大人の女性に変身
してしまう。心だけでなく、身体までも大人になってしま
うというお話。
[ 奇妙なサーカス ]は、まさしく先に上げた2つ作品の
手法をミックスして作り上げたような作品である。
実の父親・剛三(大口広司)に抱かれる小学生の美津子(桑津
里瑛)は、それを近親相姦とは分からず、心が病んでいくば
かり。それを知った母親の小百合(宮崎ますみ)は嫉妬にか
られ、剛三と過激なセックスにふけるようになる。その歪
んだ関係は次第にエスカレートし、美津子は剛三に抱かれ
ている間、母・小百合を心に宿すようになる。
美津子の心に小百合の心が宿ると、体を小百合に代わって
いく。[ ノーパンツ・ガールズ〜Movie Box-ing2〜 ]で
の展開と同じ。
最初は娘・美津子の語りで、ストーリーは進められるが心
や体が入れ替わることで、主体は誰なのかわからなくなっ
てくる。少し前に観た[ TAKAESHIS` ]にあったビートた
けしの夢なのか、北野武の夢なのかわからない構造と混沌
とした世界観はどこか似ているように思える。
でもこの作品の場合は、白(現実)と赤(夢)で世界を色分け
する。また、その色づかいが見事に退廃的な世界観を表現
している。それにエログロさも満載で[ 乱歩地獄 ]のワ
ールドも感じる。
実は、この映画は2つの話が構成されて、上記は「美津子と
小百合」以外に、もうひとつ「妙子と雄二」という小説家と編
集者の話がある。エロスの世界を描く車椅子の人気女流作
家・三ッ沢妙子が小説を執筆している時に、妙子の担当編
集者が代わることになる。その新しい担当編集者が田宮雄
二(いしだ壱成)。妙子が執筆中の小説が、肉欲と憎悪にまみ
れた「美津子と小百合」の世界にシンクロし、妙子と雄二に
も関わっていくことになる。色分けで示された世界も、こ
の2つの話により、微妙に夢と現実を行きき、最後には予
想しなかった結末を迎える。客入りこそ少ないが、ちょっ
としたサスペンスもどきで、意外に楽しめる映画なのだ。
人公の役者の鈴木ムツゴロウ(田中哲司)が、いつの間にか
両方とケンカをし、酔いつぶれテロリストになり死にかけ
る夢の中を見る。何が夢で、何が現実かわからなくなる。
夢に現実が侵食されるのか?本当の俺はどこにいるのか?
俺はいったい何者なんだ!!まさにタイトル通りのストー
リー。
もう1本は[ ノーパンツ・ガールズ〜Movie Box-ing2〜 ]
という短編映画。主人公の3人の小学生の女の子。あまりの
強い不満で、彼女らはいつの間には体が大人の女性に変身
してしまう。心だけでなく、身体までも大人になってしま
うというお話。
[ 奇妙なサーカス ]は、まさしく先に上げた2つ作品の
手法をミックスして作り上げたような作品である。
実の父親・剛三(大口広司)に抱かれる小学生の美津子(桑津
里瑛)は、それを近親相姦とは分からず、心が病んでいくば
かり。それを知った母親の小百合(宮崎ますみ)は嫉妬にか
られ、剛三と過激なセックスにふけるようになる。その歪
んだ関係は次第にエスカレートし、美津子は剛三に抱かれ
ている間、母・小百合を心に宿すようになる。
美津子の心に小百合の心が宿ると、体を小百合に代わって
いく。[ ノーパンツ・ガールズ〜Movie Box-ing2〜 ]で
の展開と同じ。
最初は娘・美津子の語りで、ストーリーは進められるが心
や体が入れ替わることで、主体は誰なのかわからなくなっ
てくる。少し前に観た[ TAKAESHIS` ]にあったビートた
けしの夢なのか、北野武の夢なのかわからない構造と混沌
とした世界観はどこか似ているように思える。
でもこの作品の場合は、白(現実)と赤(夢)で世界を色分け
する。また、その色づかいが見事に退廃的な世界観を表現
している。それにエログロさも満載で[ 乱歩地獄 ]のワ
ールドも感じる。
実は、この映画は2つの話が構成されて、上記は「美津子と
小百合」以外に、もうひとつ「妙子と雄二」という小説家と編
集者の話がある。エロスの世界を描く車椅子の人気女流作
家・三ッ沢妙子が小説を執筆している時に、妙子の担当編
集者が代わることになる。その新しい担当編集者が田宮雄
二(いしだ壱成)。妙子が執筆中の小説が、肉欲と憎悪にまみ
れた「美津子と小百合」の世界にシンクロし、妙子と雄二に
も関わっていくことになる。色分けで示された世界も、こ
の2つの話により、微妙に夢と現実を行きき、最後には予
想しなかった結末を迎える。客入りこそ少ないが、ちょっ
としたサスペンスもどきで、意外に楽しめる映画なのだ。