Jリーグチェアマン村井満氏の特別セミナー<第2弾> | アロハ坊主の日がな一日

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Jリーグチェアマン村井満氏の特別セミナー<第2弾>
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    キャリアカウンセリング協会主催の、Jリーグチェアマン村井満氏が登壇するセミナーに行ってきた。2回シリーズでお届けする、今回は第2弾である。第1弾は、おもに人材育成をテーマにした内容だったが、今回はJリーグの組織改革やビジネス改革についての話である。

    JUGEMテーマ:ビジネス





    ◎なりわいの肝を社員と共有し、意識を改革
     村井チェアマンは前職のリクルート時代から考え、取り組んでいたこと。それは、組織として、なりわいがもっている本質を育てていけるような環境や社風をつくっていくこと。例えば、金融でいえば「秩序」ということにコンフォタブル(心地よさ)を感じられることが大切だし、他部署などとの連携なしでは商品が生まれないメーカーでは「協働」がキーワードになる。こんなふうにそれぞれの業界にあったキーワードを抽出して、それに合った職場環境づくりに貢献してきたという。

    リクルートで最後に社長を務めたリクルートエイブリックは人材紹介業。このなりわいは、企業はもちろん求職者との「対話」が大切。そこで、社内でもじっくりお互いが話せるような場の提供を優先させたという。たとえば、古いしきたりである飲み会なども復活させた。

    そしてJリーグ。サッカーの生業(なりわい)の本質は何かと考えて導き出したのが「ミスのスポーツ」というもの。オウンゴールやパスミス、決定的な場面でのシュートミス、監督による選手交代のミスなど、あげだせばキリがない。そこで業務では「Plan→Do→Check→Action」の間にMiss(ミス)を入れて、「Plan→Do→MISS→Check→Action」というのを掲げ、それを認識した上で、どんどん新しいことに挑戦していく風土をつくっていった。評価についても、今までのやり方で成功するだけなら加点0点だが、やり方を変えて挑戦し、失敗しても50点、成功すれば100点が加点される。ミスを含めた挑戦を奨励していった。

    ◎半径10メートルの人間関係が問題だ
     リクルート時代から、FACT を掘り起こすことを得意としていた村井チェアマン。リクルートで人事部長をしていたときに、従業員が退職した後に「ところでなんで辞めたの?」というインタビューを行っていたという。そこで退職した理由の8割が、「私はこんなに頑張っているのに、上司は全く私の仕事を見ていない」「あの上司は自分の出世のことしか考えていない」など・・・その従業員の半径10m以外の人間関係だという真実(事実)を突き止めた。
    それはリクルートに限らずJリーグでも同じだとわかった。そのため、最初はチェアマンと役員を同室にして、いつでも、誰もが気軽に入室できる開かれた場所にしようにしたが、用がある人間以外はやってこないという現実を思い知った。

    これは失敗だと思い、次は役員室を取っ払い、そしてすべての従業員を1つのフロアに集めた。さらに個人席をなくし、役員を含め従業員全員、完全フリーアドレス制にした。村井チェアマン自身が毎日席を変え、いろんな人と触れあえるようにしたという。残念なことに、こうした大変革を行って、退職者数はどうなったかまでは聞けなかった。


    ◎バラバラの意識を1つにまとめる
     村井氏がチェアマンとして就任した当時、Jリーグは公益社団法人日本プロサッカーリーグと、そのリーグを支える6つの事業会社から成り立っていた。その6つの事業会社には、それぞれ異なる社長がいて、それぞれ異なる人事制度があり、それぞれにプロパーの社員がいた。そのためJリーグで改革を始めようとしても「私は担当が異なる会社ですから、関係ありません」という言葉が出てくる社員ばかりで、一体感のない組織で、統率するのが難しかったという。

    そこで、人事の仕組みなどを一本化し、Jリーグホールディングスという持ち株会社をつくり、そこに事業会社で働く従業員の本籍を移し、そこから各事業会社へ出向するかたちに変えた。ある意味、ガバナンス面から見直して、組織を改革し、従業員の意識の統一化を図ったのである。


    ◎ネット配信と著作権をJリーグが所有
     2017年、Jリーグの放映権収入は約160億円だった。それが、今期スポーツ動画配信サービス「ダ・ゾーン」を運営するパフォームグループと契約した放映権料が10年間で約2100億円に。実はこの契約も村井チェアマンの手腕によるものだという。それは英国のスポーツコンテンツ企業(パフォームグループ)がJリーグに興味を示していると聞き、CEOにほぼ単独飛び込みでアポをとり、直接交渉したのが成約に至った要因だという。
    しかし当初は交渉が大いに難航した。その理由が映像の著作権と映像制作をJリーグが所有するということだった。Jリーグが自前で映像制作を行うというのだ。非常に画期的な仕組みだと思った。ここまでこだわったのは、プロモーションでも自分たちが仕掛けたいタイミングや、表現したい方法でやりたくても、すべての制作物の著作権をメディアが持っていたことで容易にできなかったからだ。
    チェアマン自身が、2017年に仕掛けた人気マンガ、キャプテン翼に出てくるシュート“反動蹴速迅砲”を川崎フロンターレの中村憲剛選手と大久保嘉人選手がやってみるという企画をYou Tubeに公開したところ、現在で748万回以上再生されている。これにデジタルの大きな手応えを感じたのが発端だったという。
    この改革によって、自分たちでさまざまなデバイスやメディアを使って、自分たちのタイミングで、プロモーションを仕掛けられるようになった。

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    この他にも、立命館大と協働でプロスポーツ界の将来を担う経営者を育成したり、全クラブチームの中学生向けに藤原和博氏が考案した「よのなか科」の実施したりして、さまざまな取り組みを行っている。

    今後は、チェアマンは大迫や乾、香川などの海外で活躍している選手にロングインタビューをするために、海外を巡業するという。そこで、トップ選手として活躍するために必要な心構えや素養などをさらに掘り下げて、若きのJリーガーに提供していきたいという。

    Jリーグ門外漢の人でも、ここまで大きくJリーグを変えてきた。口でいうほど簡単なことではないだろう。しかし、自分の強みを活かしながら、中の世界を知らないからこそ、これまでいる人には気づかない“おかしいこと”を変えていったのだろう。
    今後も、まだまだ新たなJリーグや日本代表が見られそうだ。

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    Jリーグチェアマン村井満氏の特別セミナーレポート<第1弾>
    | 研修・セミナー | 10:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
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