Jリーグチェアマン村井満氏の特別セミナー<第1弾> | アロハ坊主の日がな一日

CALENDAR
S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< October 2018 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
RECOMMEND
MOBILE
qrcode
<< 失敗と成功を分けるのはナンセンス | main | Jリーグチェアマン村井満氏の特別セミナー<第2弾> >>
Jリーグチェアマン村井満氏の特別セミナー<第1弾>
0
    キャリアカウンセリング協会が主催する特別セミナーに行ってきた。今回は、Jリーグチェアマン村井満氏の「Jリーグと人材育成」というテーマだった。就任以来、さまざまな改革を行い、Jリーグ年間総入場者数合計は3年連続で1000万人の大台を超え、2017年は過去最高を記録した。DAZN(ダゾーン)の契約により10年間で2100億円の放映権契約を結べたのも単なる偶然ではなく、村井チェアマンの手腕によるところが大きいようだ。

    重要そうなポイントを下記にまとめてみた。面白い話が満載だったので、2回に分けてお伝えする。今回は、その第1弾である。

    JUGEMテーマ:ビジネス





    ◎新人Jリーガーにシビアな現実を話す
    Jリーグでは、ルヴァンカップや天皇杯を入れると年間約50試合が行われる。Jリーガーの平均在籍年数は6.4年。2005年に入っているJリーガーで、10年間の足跡をたどってみると、試合に出場している平均回数はなんと50試合未満。ほとんどの選手が生涯をかけてプロに挑んでも1年間分の試合数すら経験できない。過酷な世界である。村井チェアマンは、新人Jリーガーに、最初の研修でこのシビアな現実を伝えるという。

    夢も希望もあったもんじゃない。でもそれだけでは終わらないのが、元人材系の社長を歴任されていたチェアマンである。そんな環境の中で、いかにしてサッカー日本代表や、海外チームなどで活躍できるトップ選手にのぼりつめることができるのか。「窮すればFACTを掘れ」とばかりに、今度は約120名を取材し、トップで活躍する選手に共通する素養(特長)を探しだした。当初は、スポーツ選手に必要な「心・技・体」の高さに共通的な特長を見出そうだと考えていたようだが、そこには一切の相関関係が見当たらなかったという。それよりも、トップ選手は2つのコンピテンシーにおいてずば抜けたスコアを上げていた。それは「傾聴力」と「主張力」である。


    ◎必要なのは「リバウンドメンタリティ(へこたれない心)」
    トップ選手は、なぜこの「傾聴力」と「主張力」の2つ能力が高いのか。それは、サッカーが理不尽なスポーツだからだという。野球のように手を使ったスポーツではなく、ボールを扱いづらい足を使い、身体を接触するスポーツだから「ミスが普通に起こる」「いくら練習してもシュートを外す」「真面目にやってもケガをする」。それに、たとえ得点王になっても、監督の戦術に合わなければ日本代表に選ばれないなど…理不尽さ前提の環境である。そこで誰よりも上手くなるためには、全身全霊で人の話を聞き(傾聴力)、その意見もとに自分で考え(自己啓発)、そして実行していく(主張力)。このスキルが必要で、トップ選手はこのサイクルを徹底的に回しているという。そして、この一連のプロセスを、「リバンウンドメンタリティ(へこたれない心)」と呼んでいるそうだ。

    第一線で活躍するために必要なコンピテンシーを見つけてからは、今はすべてのサッカー選手に対して、〔軌媼洩そ蓮蔽里蕕覆いらできない)→意識的未熟(知っていてもできない)→0媼嬰成熟(考えるとできる)→ぬ軌媼嬰成熟(考えなくてもできる)という学習プロセスと合わせて、浸透をはかっているという。


    ◎旧態依然とした考え方を変えていく
    また、Jリーガーだけでなく、クラブチームにもチームとして強くなるための働きかけを行ってきた村井チェアマン。8年前にブラジルで開催されたワールドカップでドイツ対ブラジルの試合をみて、ドイツの圧倒的な強さに感化されたのだ。「なぜドイツは、アウェイであれほどの力を出せたのか」と。そこで、その理由を徹底的に調べ上げ、辿り着いたのがドイツ代表とブンデスリーガのクラブチームとの関係だ。ドイツ代表は、選手を育成するクラブチームに徹底的に投資しているのだという。各クラブチームをいくつかの評価項目で格付けランキングを出していて、そのランキングが高いチームに、ワールドカップの賞金を還元している。

    ちなみに、この採点についてはベルギーの企業が行っており、Jリーグも同じように採点してもらったところ、ブンデスリーグが総合点80点だったのに対して、Jリーグは総合点40点という低いスコアだった。それを聞いた、村井チェアマンは落ち込むのではなく、「まだまだ伸びしろがある」と非常に喜んだという。なんてポジティブ!

    日本人が弱いとされていてる、個(の育成)が項目の中で一番低く、特に「オーナーシップ」と「ディスカバリー」という項目がほとんどできていないという。「オーナーシップ」とは、選手たちで練習を考えて、取り組むこと。「ディスカバリー」とは、指導者が途中まで選手にヒントを与え、そこから選手同士で考えて、練習などを進めていくことを指す。
    サッカーはバスケットやバレーボールのように、試合中にタイムをとって監督が指示することができないスポーツ。そのため、選手自身が状況に合わせて、判断し、コミュニケーションをとって、お互いをマネジメントしていかなければならない。そうした状況に柔軟に対応できるトレーニングが普段からでも必要だということだ。日本は、小中校の時代から、監督の意見が絶対で、その指示通りに行う管理主義になれてしまっている。選手一人ひとりの自立を目指した練習内容と、それを取り巻く旧態依然とした考え方を変えていく必要がありそうだ。

    次回は、デジタルを活用した新たなビジネスモデルへの挑戦や、日本プロサッカーリーグという組織の育て方などについての話を紹介する。
    | 研修・セミナー | 21:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
    コメント
    コメントする









    この記事のトラックバックURL
    http://blog.alohabouz.jp/trackback/1019281
    トラックバック